乗り物好きの友人がいます。
乗り物というより運転とか操縦が好きみたいですけど。
今からさかのぼること数十年(?)、
今でこそ一家に車2~3台というのも普通に見られますが、
当時は車のある家のほうが少ない時代でした。
彼女の家も車を持っていません。
彼女は結婚をして子供が一人いました。
ちょっと出かけるのも車を使えると便利です。
そこで彼女は考えました。
『車が無理ならバイクにしよう。まずは原付免許を取って、
次に自動2輪を取って、ヘルメットをつけた子供(2~3才の男の子)を
後ろの座席に乗せて二人で走ろう』と。
早速子供をお姑さんに見ていてもらいながら原付免許を取りに行きました。
それはすぐに取れました。
次は弟さんの中古バイクを借りて練習です。
子供を乗せても安定して走れるようにしなければなりませんし、
学科だけで取れるバイクと違って自動2輪は実地もあります。
重い車体を起こす作業や、車体の取り回しなど、
一見体力を必要とするように見えるものもあります。
雨の日や雪の日はどうしたら良いのでしょう…。
そんなこんなのうちに、偶然車が手に入ることになりました。
子供のことを考えると、車のほうが良いのは当然です。
彼女はあっさりと自動2輪をあきらめて、今度は車の免許に変更です。
晴れて普通免許を取って、ゆったりと子供を乗せて走るようになりました。
でも、今でもちょっぴり後悔しているそうです。
『やっぱりあの時、がんばって自動2輪をとっておけばよかったなぁ…。』って。