あこがれ。

こどものころ、ずっとスクーターに乗りたくて憧れていました。

スクーターはお尻が大きい、というイメージが強かったので

なんだか、あの音もあいまって可愛く見えたんでしょうね。

“安定感がある大きなお尻=おかあさん”というイメージも、

もしかしたらちょっとくらいは、あったのかもしれませんけどね。

それから比べると、バイクは加速がしやすい分“怖い”というイメージがありました。

学校の行き帰りや、外で遊んでいるとき。

小さな子供である自分たちのすぐそばなのに、相当大きな音を出して、

ほとんど減速する事もなく、ビューン!と走り抜けていく様子を見てそう感じたんだと思います。

自分たちは子供なんだから、よけてもらって当たり前。

車は人が来たら止まってくれるものだ、となんとなく思い込んでいたせいもあり、

そのぶん、視界のはしに見えてからどけたのでは間に合わない、

猛スピードで疾走するバイクに恐怖感を感じたのは、仕方のない事だったのかなと思います。

そんな自分も、今や中古車雑誌を片手に、インターネットで

お手頃そうな中古バイクを探すような年齢になりました。

でも、その頃の記憶が自分にはよっぽど強かったんでしょう。

大人になった今でも、ちいさな子供たちが遊んでいる細い路地を

猛スピードで突っ込んでくる輩を見ると、やはりとても腹が立ちます。

この場合はバイクより、軽自動車の確率のほうが高いのですが。

何にしても、他人の命を危険にさらすような行動は控えた方が、

みんなのため、じぶんのため、ひいては社会のためになるってことですよね。

なんだか最後で話のスケールをちょっと盛った感じになってしまいました。